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「見殺しするんですか」            2015年1月25日分

 時々、知らない人からも全国から相談のメールや手紙が届く。できる限り対応させていただき、私ができないことは、できそうな人を紹介している。この間も2件の相談があった。

行き場がない
1件目は、東京都内に住む老夫婦世帯で子どもはなく、夫ががん末期で妻が認知症。こういうケースは少なくない。夫が自宅でご自分の思い通りに最期まで過ごされ亡くなった。認知症の妻が残ったが、お金もなく一人ではとても在宅生活は不可能な状態。さて、この妻をどうするか。要介護2.10数万円の年金だけが頼りだが、このお金で安心して暮らす場がない。特養ホームには要介護2ではとても対象とならないし、どこも満杯だ。グループホームは、この地域には殆どないので入居できない。このお金では都内の有料老人ホームも入れない。この夫婦にかかわってきた方から、どうしたらいいかという相談だった。
東京生まれの東京育ちのこの女性を、住み慣れた地域で最期まで暮らせるように、あの手、この手と一緒に対応策を講じた。その気になれば知人ネットワークと裏の手で何とかなるときもある。
ところが遠縁の親戚の方が現れ、東京からはるか遠い地域で安価で入所できる『場』に長期に入れたいということになったという。本人の気持ちとか“生き心地”など関係なく、お金と“じゃまもの”扱いで人生の最終版の居場所と生き方が決まってくる。
この方、今後、どうなるのかなあ・・・。

夫に穏やかな最期を。しかし・・・
 2件目。あまり知らない女性から、数年前「何かの時には相談に乗ってほしい。あまり身よりがないので頼りにしている」という手紙をいただき、「できることはがんばりますが、できないときにはすみません」と応えてきた。
 つい最近、以下の状況での相談となった。夫が脳血管障害が元で10年近く寝たきり状態で、コミュニケーションもほとんど取れない状態で特別養護老人ホームに入所していた。ところが最近飲み込みがうまくいかず、たぶん誤嚥がもとで肺炎になり近医に入院した。口から食べられるようにしてほしいとお願いしたが、そんな暇はないと。そして胃に直接穴を開けて管を入れて栄養補給する『胃ろう』にするかどうかを迫られた。私と夫は元気なときから管や人工呼吸器で生かされる生き方はいやだと確認してあったので、『胃ろうはやめて下さい』といった。だいぶ衰弱していていることもわかりそろそろ人生の終わりの時期にきていると思っていた。
ところが主治医から『あなたは旦那さんを見殺しにするつもりか。胃ろうをしないのなら今すぐ家に連れて帰って、あなたが死ぬのを見ていればいい』といわれた。どうすることもできず、胃ろうになってしまった。私は、それでよかったのか、どうすればよかったのか、ずっと頭から離れず食事もとれない状態になってしまっている。今後の夫の行き場のことも心配で・・・。

こんな説明の仕方があるのだろうか
 私は、電話でこのことを聞き、驚いた。こんなふうに説明する医師・病院がまだあるんだなあと。これは正確な表現ではないかもしれないが、少なくともこの妻にはそう聞こえたし、今もその勢いで退院を迫っているらしい。
 胃ろうをめぐっては、日本で大激論を繰り返してきた。本人の意思を無視した無意味な延命になっていないか、何のための誰のためのチューブ栄養なのか、経口摂取が可能になるような取組みができるのではないか、などなど。2012年の老年医学会が発表した「高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン(人工的水分・栄養補給の導入を中心として)が一つの契機として、だいぶ、胃ろうが減ってきていると聞いている。
 そんな折、こういう相談だったのでがっかりしてしまった。
相談は始まったばかり。さてどのように支援していくか・・・。

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2015.01.31 Sat l 看護、介護、医療関連 l top ▲
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