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「こうして死ねたら悔いはない」   2013年4月5日分

 『平穏死のすすめ』(講談社)『平穏死という選択』(幻冬舎ルネッサンス新書)などの著者の石飛幸三先生から、新しい本が届きました。『こうして死ねたら悔いはない』(幻冬舎ルネッサンス)です。早速、読ませていただきました。とても“いい本”でした。

まっすぐな気持ちが伝わる
石飛先生は、日本の社会に「平穏死」という言葉を定着させた張本人。不必要と思える延命処置をせずに、(特に胃ロウ)「自然にまかせて死ぬ」ということの意味を提唱していらっしゃる。今回の本は、ご自分の生き方・考え方、というかご自分の経歴などを包み隠さず、本音で端的な言葉で伝えて下さっています。先生のまっすぐな気持ちが伝わってきます。医師に、特に若い医師に読んでいただきたいなあと思いました。

原 美幸さんのこと
 この本では、死と向かい合って生きた・生きている人が実名で数人登場します。読み進める中で「原 美幸さん」という名前を見てびっくりしました。知り合いだったからです。
 原さんは、優秀な訪問看護師でした。2009年の全国訪問看護事業協会主催ターミナルケア研修の講師としてお願いしたのでした。原さんは、緩和ケア専門看護師の資格を持ち、ホスピス病棟ののち訪問看護のエキスパートとして活躍されていました。お願いした講義は在宅緩和ケア・・・特にがんの痛みを除去・緩和する方法についてでした。素晴らしい講義でした。
 翌年再度講義をお願いしようと思ったら病気で難しいとのことでした。その後どうなったのが心配だったのですが聞くことができないでいたのです。
 原さんは、胃がん(スキルスタイプ・進行性)でした。予後2・3か月と言われ、さまざまな治療を拒否し療養していたようです。食物がのどを通らなくなってきている状態でも、友人たちと居酒屋に同行したり・・・。
 そしてこの本の完成を待たず昨年末に永眠されたとのです。しかし、余命があまりないという状態での原さんの考え方・生き方がこの本に紹介されています。胸を打ちます。
 原さんの講義を受けた方がたくさんいると思います。原さんの天晴な生き方に拍手!!

死と向き合った時、「生きる力」が湧いてくる
 「死ぬことを考えて、きちんと話し合うなんでとんでもない。縁起でもない」ということが日本では当たり前に受け止めてきたが、それではだめだ。死はいつ訪れるかわからない。突然その時が来るかもしれない。死を遠ざけず、真正面に受け止めてみよう。「あと半年の命」と宣告を受けたことを想定してみよう。半年間をどう過ごすか、何をするか・・・。覚悟して向き合ってみよう。そうれば生き方・人生観が変わるかもしれない。
 石飛流にいえば、“死と向き合った時、「生きる力」が湧いてくる”。私もまったく同感です。

 ぜひ、一読を!


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2013.04.12 Fri l 著書紹介 l top ▲