やりなおし介護保険――制度を生まれ変わらせる20の方法』その2
       2013年9月25日分

前回のつづきです。上記の本の目次で20の提案です。読んでみたくなるでしょ。ぜひ、知り合いの方にもすすめてください。

<もくじ>

part.0 介護保険は55点
    ………これが現在の到達点
part.1 困ったときに役立たなければ保険じゃない
    ………根本的な解決が早急に必要
part.2 介護が急に必要になることもある
    ………急護120番通報システムの構築を
part.3 制度のしくみが複雑怪奇
    ………もっとわかりやすいしくみに
part.4 要介護認定はわかりにくい
    ………介護度を7段階から3段階へ
part.5 認知症は要介護認定になじまない
    ………身体介護と別立てで
part.6 支給限度額は弊害が大きい
    ………支給限度額をやめて平均総額に
part.7 介護保険の“壁”
    ………訪問看護・訪問リハはすべて医療保険で
part.8 役割のはっきりしない三施設
    ………介護は介護保険で、医療は医療保険で
part.9 居宅の加算は機能していない
    ………居宅の加算は除外する
part.10 ケアマネは多すぎる
    ………トータルプランを作るトータルマネジャーの導入を
part.11 移動時間が評価されない不思議
    ………ヘルパーにも往療料を
part.12 欠点だらけの直行直帰・登録型
    ………新しい勤務形態へ
part.13 福祉用具サービスは質の担保ができていない
    ………補助器具センターを整備し、専門性の高い選定を
part.14 リハは介護保険になじまない
    ………医療保険での支払いがふさわしい
part.15 介護予防はもう限界
    ………人材養成と拠点づくりが必要
part.16 株式会社は使命を終えた
    ………介護法人の制度化を
part.17 渦巻くさまざまな不信
    ………住民主体によるチェックが不可欠
part.18 介護保険だけでは不十分
    ………介護保険外で充実させるべきサービス
part.19 このままでは財政はパンク
    ………被保険者の区別をやめる
part.X 2020年までに介護保険の廃止を
    ………介護保険から介護保障へ

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2013.09.26 Thu l 看護、介護、医療関連 l top ▲
やりなおし介護保険――制度を生まれ変わらせる20の方法』その1
       2013年9月15日分


 上記のタイトルの本が出版されます。10月1日筑摩書房から発行・発売。
著者は、増子忠道先生。長年の私の師でもあります。この本を作るのに、編集協力という形で私がかかわらせていただきました。とてもおもしろい本だと思います。介護関係者も一般市民の皆さんも行政の方もぜひ一読をお勧めします。みんな自分の問題です。
 以下、この本のあとがきに書かせていただいた文章の一部を転記します。

あとがきより
 本書は増子忠道先生が「介護保険をよくするために」問題点を洗い出し、その改善策を具体的に提案するものです。私はかねてより、増子先生の本書の執筆を強く勧めてきました。その理由は三つです。

“おもしろい”発想
 まずなによりも、増子先生の発想や提案がとてもおもしろいからです。「おもしろい」にはいろいろな意味合いがありますが、どんなに有益な提案でも、聞いた人が「よくわからない」「よさそうだけど、難しい」と反応するようなものでは広く理解されることはないでしょう。その点、増子先生の考え方には、どの立場の人であっても「そうだよね」「わかりやすいね」「一考の余地があるね」「こういう方法に変われば今よりよくなるかもしれない」と、身を乗り出すような魅力があるのです。・・・中略・・・

介護保険をよくしたい
 本を書くことを勧めた理由のふたつ目は、長年高齢者医療や在宅ケア、訪問看護に携わってきたものとして、介護保険をもっとよくしたいと思う気持ちが強いからです。
2025年を見据えて、日本の高齢社会対策はこれからが本番です。特に社会保障分野の介護保険については批判も多く、実に多くの課題を抱えているのが現状です。
 そういう中で、今必要なことは、当事者も含めてどの立場の人も「これからどうするのか」を本気で考えることです。一見突拍子もないように思えるアイデアもどんどん出してみて、その上で激論し、「要介護状態になっても生き生きと自分らしく生活し生きられる」社会に一歩でも近づくよう、制度や仕組みを構築していくことが大切だと思います。・・・中略・・・


人間味あふれる現場の医師からのメッセージ
 三つ目の理由は、私が増子先生に“惹かれている”からです。増子先生と出会ったのは、今から三十数年前、私が看護学生の時です。当時の私は、大学病院での実習や実践に未来を見出せなくて、地域医療・看護、訪問看護の分野に目を向け取り組みたいと考えるようになっていました。そんな時、東京の下町で草の根の活動をしている増子先生たちの医療集団に出会い、いっしょに活動をさせていただきました。
 私が一番惹かれたのは、増子先生の、患者さんや利用者の方々に対する見方・接し方です。往診同行すると、家中ゴミがあふれ、家族から見放され、アルコール漬けになっている床ずれだらけの“寝たきり老人”が隠れるように暮らしていました。そういう方に対して、私たち医療従事者は何をするのか……。何ができるのか……。関係者のカンファレンスでは、ついつい自己責任論が出て、「仕方ない」「自業自得」などという意見も聞かれる中、増子先生はこう言うのです。・・・・・中略・・・
 そういう人間味あふれる現場のひとりの医師からのメッセージを、社会に届けようと思ったのです。

 本書の出版については、2011年秋から検討をはじめました。実現までに2年かかったことになります。試行錯誤しながらの本作りでした。
 増子先生の20の方法・方策については、私個人としては少し異なる意見を持っている部分もありますが、とにかく増子先生の案を、増子先生の責任において、世の中に提示することを一番大事にし、応援してきました。
 私の役割は、「早く原稿を書いてください」「早く出版しましょう」と急き立てることと、多くの人に手に取っていただくために、各提案の冒頭にQ&Aを付したことです。まずは素朴な疑問に私が答える形で、先生の提案の核心をコンパクトにまとめてみました。
 皆さんの議論にすこしでも役立てば幸いです。
2013.09.26 Thu l 看護、介護、医療関連 l top ▲
友人の突然死       2013年9月5日分

先日、学生時代からの友人が急死した。60歳。現役マスコミ人。今年本も出版。朝、いつものように腕立て伏せをしている最中にそのまま突然死亡したという。死因は、『心室細動』。

衝撃
 ある朝、メールが飛び交った。
「〇〇君が突然死したようだ。誰か詳しいことを知らないか」
「娘さんからメールが届いた。腕立て伏せ中に死亡したと。お通夜の場所と時間は〇〇。行ける人は行こう」
「行く人は、現地で待ち合わせてその後・・・」
「しかし、それにしても、衝撃的だなあ・・・」

健康に留意していた
 実は、4か月前にその友人も含めて昔からの友人たち6人が会って食事をしたのだった。別な友人が定年になるというのでたまには昔の話も・・・と。
 彼は、テーブルの端の方に座りよく食べ、よく飲み、よくしゃべっていた。健康には気を付けて、トレーニングかスポーツをよくやっているというようなことをいっていた気がする。だから、毎朝かなりの回数の腕立て伏せをしていたのだろう。
 そんなふうに健康に気を付けている彼が・・・。しかし、実はその時気になったのは、『たばこ』だった。マスコミ人のせいか(?)たばこは辞められず、かなり吸っていたような気がする。

旧友たちの献杯
 お通夜に集まった昔からの仲間たちは、帰りがけ『献杯』。30年ぶりの友人もいてわいわいおしゃべりした。
「これで何人目かね、友人の死は・・・」
「若くって死ぬ人が多いなあ」
「明日は我が身だね」
「連絡網を作っておいた方がいいかもしれないね」
「突然死んでしまった場合、悔いが残る人はいる?」
「いつ死んでもOK?」
「まあ、いいかなあ」
「子どもが小さいから、もうちょっとかな」

わりとサバサバと
 お通夜でしか会えないことはなんだかいい気持ではないが、久しぶりに会った定年前後の仲間たち。私は看護学校だったが、他の学部の友人の方が多い。社会的地位が高い人もいるし、その道では有名な人もいるしいろいろ集まったが、そんなことお構いなしに呼び捨てで語れる友人たちだった。
 そのみんなの『死』に対するとらえ方は、私が見る限り、“わりとサバサバ”しているように思えた。

 私がみんなにいったのは、『生前葬をするんだったら、手伝うよ』『その前に病気になったらよければ連絡ください。できることをするよ』と。
2013.09.13 Fri l 日々の出来事 l top ▲

ロンドンより 2013年8月25日分

8月の月末は、欧州視察旅行に来ています。現在ロンドン(8月30日朝)。
全国訪問看護事業協会が企画した『オランダ・イギリス訪問看護関連視察旅行』です。役員や関連委員など総勢16名。詳しくは、別な機会に報告しますが、概略をちょっと。

オランダ
 最近世界中から注目されているオランダの在宅ケアのやり方。それは、単品サービスの積み重ねの在宅サービスではなく、高い教育を受けた看護師等の集団に包括的に委託すると、利用者満足度が高く、しかも社会的コストが3割安くできるという実践なのです。その事務所が1か月10か所程度新規開設され現在600か所以上で7000人の職員が働いている。本部機能(職員)はたった30人。
 その実際を見たいとアムステルダムから100km以上離れた(車で2時間以上)アルメロという町でボスの説明を聞き討論し、実際に同行訪問もしました。その運営の方法はとてもユニークです。①職員(看護・介護)は1チームが10~15人、②管理者を置かず、対等・みんなで管理の実践部隊、③圧倒的にITをうまく使っている。(7000人がipatを使用)
 なかなか面白い社会的実験のような取り組みです。疑問だらけで視察に行ったのですが、実際をみて『なるほど』と感がさせられることがいっぱいでした。日本で同じような考えでできるかどうか?? NO & YES 

イギリス
 私にとっては、33年ぶりのイギリス。33年前、25歳の時にNHS(国民医療福祉サービス)とその中での在宅ケアを学んだんでした。その後、マスコミで見聞きする程度だったのですが、さまざまに:驚きの連続です。第2次世界大戦後、1948年にイギリスの労働党政権の時にNHSができて、“ゆりかごから墓場まで”国が保障するという社会保障制度ですが、その後財政危機もありどうなるかと思っていましたが、NHSが存続していることは素晴らしい。そかし、実際の運営の方法は変化の連続のようです。政権が変わると方法が変わるというのが常識化されているほどです。
 どういう中で、現場の看護・介護の人たちがどんなふうに動き、どんな課題を持っているか・・・。苦悩も見えてあたそれをどう解決しようとしているかも垣間見れてさまざまに勉強になりました。

 どちらの国も看護職の方々との討論だったので、共通することや大事にすることもよくわかったし、逆に日本のいい点・すばらしい点・大事にしたい点も少し見えたように思いました。教育制度、資格の違いなど一言で「看護師」「介護職」といえない事情も詳しく把握しないと、制度を作るときに間違ってしまうなあとつくづく思いました。

涼しい
 猛暑の日本からアムステルダム・ロンドンに来ましたが、涼しいんです。ダウンジャケットを持ってきた仲間もいるのですが、正解です。冷房が必要ないとのこと。
 晴れて気持ちがいい郊外の景色や何世紀も前に作られた建物・町をみて頭の中は喜んでいるようです。
2013.09.05 Thu l 未分類 l top ▲