フランスの大学生活           5月15日分

こんにちは。母わかこの2番目の息子、耕太です。最近母のブログにお邪魔しています。
今日はその4回目。おそらく私が書くのは最後だと思います。今回はフランスと日本の大学生、またその生活について比較したいと思います。

フランスの高等教育制度は、基本的には学士3年、修士2年、博士3年というシステムです。

大学入学まで
高校卒業時にバカロレアという統一国家試験を合格することにより、大学に入ることができます。合格率は約85%と決して高くはない。その後筆記試験などはなく、高校の成績と面接などを受けるだけである。

大学の雰囲気
フランスの大学には日本に比べ、多くの留学生がいるという印象です。キャンパスを歩いていても、フランス語以外に、アラビア語、アフリカ現地語、スペイン語、中国語etc…が聞こえてきます。
ちなみに私が在籍しているモンペリエ第一大学経済学部の修士課程には、フランス人40%、北アフリカ(アルジェリア、モロッコなど)25%、西アフリカ25%、その他10%と、フランスの旧植民地であった国々からの留学生がやはり多いです。

学生の生活
授業のカリキュラム自体は日本とほぼ同じで、8時ごろ学校に来て、遅い日は20時に帰宅するという感じです。講義も大講堂や普通の教室などです。昼食は学食があり前菜、メイン、デザートの三点セットで何と3ユーロ。約300円でおなかいっぱい食べられるのです!
日本と違い、フランスにはサークルや部活というものが殆どないので、授業がないときは、個人個人で時間を過ごします。またテスト前になると、図書館はいっぱいになり、すごくぴりぴりした雰囲気になり、みんな非常に勉強します。それだけテストが大変なのですね。フランスでは留年は当たり前で、修士卒業までに半分以上の学生は、最低1回は留年しているのではないでしょうか。
もちろん、勉強が大変で大学を辞めたり、選考を変えたりする人は沢山います。

フランスのお酒、パーティー事情
大学生は事あるごとにパーティー、飲み会をやります。でも不思議なのは殆ど誰かの家でやるのです。日本だと居酒屋にいって2次会、3次会とやりますが、フランスの場合はまず開始が夜9時ごろはじまり、皆自分の飲むお酒やつまみを持っていくのです。例えば私はワイン一本(500円程度)やビール6缶(400円程度)などです。それで音楽つけて飲んで騒ぎます。金曜や週末であれば、ご近所さんも何も文句を言いません。
またパーティーに行くと、色々な人がその友達を連れてくるので学生や社会人、色んな国籍の人に会う事が出来ます。
それが終わると大体(クラブ)ディスコにいって皆で騒いで踊ります。ディスコと言っても年配のカップルも踊りに行くので全然危険な雰囲気ではありません。

フランスの生活費
ちなみにフランスでの学生生活費を紹介しておくと、フランスの大学の授業料は基本的に0円です。大学登録料といって年間200ユーロ前後払うのですが。それでも日本で国立大学に入学しても、入学金約30万、授業料年間約50万から60万円かかります。この違いはかなり大きいです。フランスのように授業料無料というのは欧州では普通で、イギリスを除く、欧州ほとんどの国が授業料を負担し、学生はタダなのです。
他にも、学生は美術館などに無料で入れますし、公共交通や新幹線の料金も半額になったりします。さらに住居補助で、毎月フランス政府から200ユーロ、約2万円が先制した学生に支払われます。これは国籍問わず全ての学生が受けられるサービスです。
物価もスーパーなどにいってもそんなに高い感じはしません。もちろんお米は高いですが。例えばよくあるバゲット(フランスパン)は1ユーロ(約100円)しないですし、ワインは日本の三分の一くらいの値段です。

以上のように、授業料無料、家賃補助、学生優遇etc…学生天国なんです。ちなみに私は大学生時代、札幌で1人暮らしをしていましたが、その時に比べ、大体半分くらいのお金で学生をやっていけています。
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2012.05.21 Mon l 日々の出来事 l top ▲
フランス デモ事情           5月5日分

フランスだより その3。フランスの大学院で学んでいる次男からの便り。

 皆さん、フランスって、頻繁にデモやストライキがあって、電車が止まるっていうイメージはありませんか? 実は本当にあるのです。それも前日に発表があって市民にストの実施を知らされるのです。ですからもしストがあると、電車が終日運行しなくなったり、運行数が半分になったりということもあります。その他にも、大規模なデモ行進をやり、主要道路が完全に封鎖されるということもあります。

 私もモンペリエに住んでいていくつかのデモに参加しました。その時の様子をご紹介します。例えば、2010年のサルコジが提案した「退職年齢を60歳から62歳まで引き上げる法案」に対して、フランス全土で反対デモや集会が行われました。というのも、労働者は早く定年したいし、これから働く若者は自分達の雇用が減ると考えたからです。さらに年金受給資格年齢を引き上げるのも法案に入っていたので本当にフランス全土が揺れていました。
その時は、モンペリエの主要道路と町の中心の広場などを何千という人がプラカードや労働組合の旗などをもってみんなで大声で法案反対を訴えるのです。慣れたもので、その後ろを警察が交通整理をしながら追いかけて来ます。マンションに住んでいるおばあちゃんが、ベランダから鍋を叩いて応援していたのが記憶に残っています。

 以上のように、テーマが政治や労働者中心のデモについてもありますが、他にも同性愛者の権利を訴えるデモや、車の代わりに自転車を使ってエコな生活を目指すとかテーマも主張も様々です。ちなみに後者は私も参加したのですが、自転車が200台位で、みんなで鈴を鳴らしながらスローガンを叫ぶんのです。
興味ない住人からしたらただの騒音ですが、なによりも、市民の主張や表現が優先される文化、雰囲気があります。

 これはきっと歴史的背景が大きくあると思います。そう、フランス革命です。一言で言うと、1789年、当時の絶対王制と旧体制が崩壊し、国民が民主主義を彼らの手で勝ち取ったというものです。さらに当時の理念の「自由、平等、博愛」は今もフランスの標語になっています。
その歴史が、フランス人の精神であり子どもの時から皆が持っている共通の考え、誇りです。ですから彼らは自分たち国民が、政治や意見を主張するのは当然の権利であり、また責任があり、さらに自分達の手で国を作っていく。そういう考え方が今も引き継がれています。
国民が自分たちで勝ち取った歴史って日本にはないかもしれません。そのことが、日本とフランスの国民の政治への関心度の違いなのかもしれません。
2012.05.08 Tue l 日々の出来事 l top ▲